東京大学大学院工学系研究科医療社会システム工学寄付講座主催、PCAPS研究会、(社)日本品質管理学会(JSQC)医療の質・安全部会、QMS-H研究会(JSA後援)共催で2010年3月13日(土)から14日(日)に標記シンポジウムが行われますのでご案内いたします。
< シンポジウム概要 >
医療は社会技術です。ここでいう社会技術とは、社会が全体として保有していなければならない技術(目的達成のための再現可能な方法論)という意味です。医療の質・安全の維持・向上のためには、医療に固有の知識・技術とそれらの知識・技術を組織的にいかすマネジメントの双方が必要です。本シンポジウムでは、この2つの「知」を融合し「社会知」として運用できる「医療社会システム」の構築に向けた議論をいたします。
プログラム
■1日目:2010年3月13日(土) 10:00-17:30
「臨床知識構造化ツール~PCAPS活用の実際~」
- (1)PCAPSによる臨床知識の構造化
- (2)PCAPS統合化システム開発プロジェクト(PCAPS実装)
- ・臨床知識の構造化、運用、分析ツールの機能強化
- ・適用病院における開発状況報告
- (3)PCAPSの活用
- ・DPCデータの価値向上を実現する分析・生体肝移植臨床開発・研究の支援
- ・スタンドアロンPCAPSによる臨床運用・救急医療における診療リソースの戦略的配分など
- (4)PCAPSコンテンツ整備プロジェクト
- ・PCAPS-Administrator搭載コンテンツ( 結腸がん、乳がん、肺がん、虚血性心疾患など)
- ・その他開発コンテンツ(ポスターセッション)
- (5)PCAPSの臨床疫学調査への活用
- ・小児心疾患・小児気管支炎肺炎・COPD(急性増悪)
- (6)PCAPS連携モデル開発プロジェクト
- ・連携モデルの開発と運用(前立腺がん、COPDなど)
- (7)厚生科研がん診療プロセスの質評価指標開発研究(飯塚班)
- ・分担研究者報告(パネルディスカッション形式)
- (8)医療社会システムの構築に向けて
■2日目: 2010年3月14日(日) 9:30-17:00
「医療QMSモデル~進展する組織的改善~」
- (1)本研究会が目指すべきものとその意義
- (2)医療質マネジメントシステムモデルと本研究会の成果
- (3)医療の質・安全のための手法開発
- ・重点指向を考慮したエラープルーフ化による与薬事故分析手法
- ・転倒・転落事故防止のための管理計画立案モデル
- ・医療QMSの実効的運用モデルに基づく内部監査手法
- ・力量評価に基づく病院業務-要員マッピングモデル
- (4)医療質・安全教育体系の構築
- ・医療質・安全教育コンテンツの体系化
- ・医療質マネジメント基礎講座カリキュラムの開発
- (5)医療QMSの運用に必要な文書体系の確立
- (6)病院方針に基づく課題・問題解決の試行
- (7)パネルディスカッション
- パネルリーダー:東京大学飯塚悦功パネルメンバー:QMS-H研究協力病院の推進リーダー・担当者
- (8)総括