-
- 医療の質・安全部会とは
医療の質・安全の向上がより大きな社会的課題となってきている昨今,「医学系と工学系とが共同で医療の質・安全に関する課題に取り組むことは大変有意義である」との認識が高まり,共同研究の成果が少しずつ出始めてきています。しかし,まだ医療の質マネジメントに関しては課題が山積みといわざるを得ない状況です。そこで,より多くの人が今後一層この分野の研究の重要性を認識し,現状を打破するためには,医療の質・安全を主要な研究領域とした医学系,工学系の融合の場が不可欠であるとの理解のもと,2005年9月,(社)日本品質管理学会(以下,JSQCという)(http://www.jsqc.org/)内に「医療の質・安全部会」[部会長:棟近雅彦(早稲田大学理工学術院教授),副部会長:永井庸次(日立製作所水戸総合病院院長)及び水流聡子(東京大学大学院工学系研究科助教授)]が設立されました。
-
- 主な活動内容
当部会では,医療,介護,保健にかかわる領域(以下,総称して医療という)を研究対象分野としています。また,当部会の目標は,医療の質・安全のためのマネジメント技法の開発,特に医療における質マネジメントシステム(QMS)の確立を目指すことにあります。
具体的には主に次のような活動を進めます。
- 研究活動(ワークショップ,シンポジウムの開催や研究会活動など)及び研究成果の公開
- 教育・啓蒙
活動当面は,患者状態適応型パス,ISO9001に基づく医療版QMSの開発,精緻化を研究の中心に据え,例えば患者状態適応型パスについて厚生労働科学研究事業の「医療安全と質を保証する患者状態適応型パス統合化システム開発研究」などのように,当部会の研究テーマに関連する既存の取組みと連携して研究活動(ワークショップ等の開催)を進める予定です。また,教育・啓蒙活動の一環として,「医療のための質マネジメント基礎講座」を開講することにしています。
-
- 部会員のメリット
部会員には,JSQC会員への様々なサービス(JSQCホームページ参照)を受けられることに加えて,以下のメリットがあります。
- 部会員特別価格での参加
セミナー受講やシンポジウムなど,当部会主催の各種行事については,基本的に部会員特別価格を設定し,いち早くご案内いたします。
-
- 有用な情報を幅広く入手できる
当部会員を登録したメーリングリストや研究活動を通じて,当部会と同テーマを扱う事業や研究会等の情報を含め,医療の質・安全にかかわる有用な情報が広範囲にわたって入手できます。なお,当部会の研究成果は,主にJSQC学会誌である『品質』(年4回発行)でご覧いただけます(部会員には自動的に『品質』誌が配布されます)。
- ご自身の能力を有効に発揮できる
医療の質・安全のためのマネジメント技法の開発にあたって,研究活動への参加はもちろんのこと,その研究活動の場においても,例えばワークショップでは部会員による発言の機会を設けるなど,でる限り部会員の皆様に主体的にご活躍いただけるよう,工夫を施していく予定です。また,新たな研究課題が明確になった際には,必要に応じて新規研究会を立ち上げることにしていますが,そのテーマの提案や新規研究会への参加もできます。
-
- 人的ネットワークや視野・知識が広がる
当部会は医学系,工学系が融合する場,つまり医療者と質マネジメントの専門家が意見交換を行える場となっています。また,当部会の輪にとどまらず,医療の質・安全に関係する他の事業や研究会等と歩調を合わせたワークショップなどを開催する予定です。このように,当部会内外で,異業種や同業者の方々と交流することによって,人的ネットワークが広がるだけでなく,異業種の活動が分かり,これまで自身で培ってきた領域をさらに深化させるよい機会が得られます。
詳しくは、下記サイトをご参照ください。
http://www.jsqc.org/ja/division/med/