最新動向:最新記事

医療安全に対する方法論は日進月歩、観点は十人十色です。ここでは医療現場の最新の動向を紹介します。

2008年9月26日
肺がんの正確な治療方針決定に不可欠となりつつある超音波気管支診断法(EBUS-TBNA)

部位別がんの死亡数で男性では1位、女性では3位の肺がん。全体の5年生存率は25~30%と不良であるが、その大きな理由として腫瘍が比較的小さい段階から血管やリンパ管に浸潤し、その流れに乗って転移を起こしやすいことが挙げられている。がんの治療方針を決めるときは、その広がり具合を見定めることが必須である...

2008年7月 1日
高齢患者へ適切な薬剤処方を

国立保健医療科学院部長の今井博久先生が、高齢者における不適切な薬剤処方の基準を一覧表にまとめた。アメリカでは1991年にこの基準の先駆けとなった「ビアーズ基準」を発表している。またヨーロッパでは最近、高齢者における不適切な薬剤処方に関する研究が進んでいる。一方日本では高齢患者に対する薬剤処方の考察...

2008年6月25日
麻酔科医の役割

周術期の事故を減らすためにできること 麻酔は単に痛みや意識を取り除くばかりではなく、手術中の患者の全身管理という重大な責務を担っている。麻酔という行為自体が時として危険を伴うものでもある。東京逓信病院(千代田区・木村哲病院長・514床)麻酔科部長兼手術部長の平石禎子医師に、麻酔による医療事故を含む...

2008年6月17日
神経難病患者に狙い定めた転倒防止対策用DVDを手がける

病気のためだから仕方がないと諦めず、転ばせぬ知恵を 入院患者の転倒事故が後を絶たない。特に、神経難病患者を抱える施設では、院内事故の総数に占める転倒の割合が群を抜く。一つひとつの事故には、固有の原因や理由がある。したがって、その原因に対する対策を講じていれば重大な事態は引き起こされない。しかし、手...

2008年4月18日
東大病院が行う看護師復職支援プログラム

~自信を持って職場復帰するための技術を再教育~ 看護師不足が続く中で、資格を持ちながら看護職に就いていない「潜在看護師」の活用が求められている。しかし高度な医療に対する技術不足などから、なかなか再就業が進まない。東大病院では民間企業と協力し、こうした潜在看護師を対象に再教育をおこなって再び職場へと...

2008年3月31日
入院患児に笑顔を運ぶ術前プレパレーション・ツール「Smile」

"子どもの視点"体感させる工夫を凝らす 子どもの顔の高さまで目線を下げて話したり諭したりするのは子育ての基本といわれる。子どもの目の高さから広がる世界に身を置くことで、初めて見えてくるものや感じられることがある。子育てを通して子どもに教えられるということだ。手術や治療を受ける子どもたちに心の準備を...

2008年1月23日
現場の"見える化"で医療安全を促進

系列超えた連携で医療の質向上を目指す 実業団・女子日本一を決める「全日本実業団対抗女子駅伝大会」が開かれた2007年12月16日、歓声に沸く発着場所の岐阜・長良川陸上競技場に隣接する長良川国際会議場でも、同競技場の熱気に引けを取らぬほどのシンポジウムが開かれていた。「中部医療の質管理研究会」が主催...

2007年10月22日
病院と連携して開放型病床を活用 安全にがんの専門治療とプライマリケアを

近年がん医療は多様化し、病診連携が進められつつある。設備や人材に限りがある診療所であっても、病院と手を結ぶことで専門性の高い治療とプライマリケアの両方をより安全に提供することが可能になってきている。 高安幸生院長 副作用がより少なく、奏功率がより高い治療を 神戸市灘区で消化器科・放射線科のクリニッ...

2007年9月 7日
患者ロボットの活用で医師の技術向上 思う存分失敗することで、最善の道筋探る

医師の問いかけに応じて身体の不調を訴える「ヒューマノイド(人)型ロボット」をこのほど、岐阜大学大学院医学系研究科の研究チームが開発した。医学生の実習に採り入れ、さまざまな経験を積ませることで現場での事故を未然に防ぐのが狙い。自分で考え、判断できる人材を育てるための「医療教育シアター」戦略の一環でも...

2007年8月24日
国立国際医療センター 転倒・転落事故防止対策

入院患者の転倒・転落インシデント防止は医療機関、とりわけ看護部門にとって永遠のテーマである。転倒・転落インシデントは外傷や骨折につながり、患者のQOLに大きな影響を及ぼす。しかし、医療機関の取り組みにもかかわらず、転倒・転落インシデント事例は増加傾向にあるのが現状だ。ここでは、わが国における国際医...

ページの先頭へ