医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2003年10月31日
No.7 「豊胸手術で胸に傷痕、切開位置を誤った」

平成15年7月30日 東京地方裁判所判決 (争点) 被告が豊胸手術をした際、切開位置を誤り、目立ちやすい傷痕を残した過失があるか 損害額 (事案) 患者(独身女性)は被告が開設するクリニックで両胸にシリコンパックを挿入する豊胸手術を受け、胸は大きくなったものの、左側の傷痕が右側の傷痕に比べ乳房に近く...

2003年10月31日
No.6 「糖尿病患者への輸液不十分、IVH抜去後放置で患者死亡、病院と医師に損害賠償」

平成15年4月11日 前橋地方裁判所判決 (争点) 被告病院の治療が不適切であったか(輸液・インスリンなどの量が不適切であったか、また患者がIVH(中心静脈注射)を外した際に不適切な処置をしたか) 被告病院の不適切な治療と、患者の死亡との間に因果関係があるか 損害 過失相殺 (事案) 患者(男性;死...

2003年10月31日
No.5 「膝関節手術後の点滴過剰投与で患者が死亡、医師に有罪(執行猶予付禁錮刑)判決」

平成15年3月28日新潟地方裁判所判決 (争点) 整形外科医が手術後に点滴剤を過剰に投与して患者を死亡させた、業務上過失致死事案における注意義務(過失)の内容 量刑(禁錮1年、執行猶予3年)とその理由 (事案) 被告人(病院勤務;整形外科医)が、当時85歳の心臓疾患(拡張型心筋症)がある女性患者の主...

2003年10月 3日
No.4 「乳房手術で説明義務違反を認定」

平成15年3月14日 東京地方裁判所判決 (争点) 単純乳房切除術は原告の症状には過大な措置であったかどうか 被告の説明について過失があったか 原告の被った損害額 (事案) 原告(平成4年7月当時48歳)は、平成4年5月以降、右乳房の分泌やしこりの診察・治療を目的として、被告病院乳腺外科を受診した。...

2003年10月 3日
No.3 「臨床試験を説明せず、自己決定権の侵害」

平成15年2月17日 金沢地方裁判所判決 (争点) 患者が本件クリニカルトライアルに症例登録され、その実施要領(プロトコール)に基づく化学療法を受けたか 患者を本件クリニカルトライアルに症例登録することにつき、被告病院の医師には、これを説明して同意を得る義務があったか 慰謝料金額 (事案) 平成9年...

2003年10月 3日
No.2 「右手人差し指を切断、説明義務を怠った」

平成15年2月14日前橋地方裁判所判決 (争点) 本件手術が不適切なものであったか 治療が不適切なものであったか 被告病院の医師らに説明義務違反があったか 被告病院の医師らに転院義務違反があったか 前記1から4の各事情と原告が指を切断したこととの間に因果関係があるか 被告病院は、原告が指の切断に際し...

2003年10月 3日
No.1 「糖尿病性下肢壊死で足首切断、一審判決を減額修正」

平成15年1月29日広島高等裁判所松江支部判決 (争点) 医師の注意義務違反の有無 注意義務違反と左足関節部切断との因果関係の有無 損害及びその額 寄与度、過失相殺 (事案) 被控訴人(患者)は平成8年1月、左足指の治療のため、控訴人(病院)の医師の診察を受け、糖尿病性壊疽の診断を受け、通院治療(包...

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