医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2004年11月26日
選択の視点【No.34、35】

今回は、医薬品の添付文書の記載と、投与した医師の注意義務との関係が争点となった判決を2件ご紹介します。 なお、No.34判決の紹介にあたっては、一審判決(広島地方裁判所平成5年9月20日・判例時報1527号128頁)も参考にしました。 これらの判決に先立つ、最高裁判所平成8年1月23日判決は、「医薬...

2004年11月26日
No.35「国立大学医学部付属病院耳鼻咽喉科で耳の治療を受けた患者が点耳薬の副作用により難聴。医師に添付文書記載の注意事項を守る義務違反等の過失ありとの地裁判決」

平成15年4月22日福岡地方裁判所判決(損害賠償請求事件)判例時報1837号87頁 (争点) リンデロンA液の投与を選択したことが医師の裁量を逸脱しているか Xの難聴の原因はリンデロンA液の投与によるものか リンデロンA液の投与にあたっての、Y病院医師らの注意義務違反の有無 (事案) X(難聴になっ...

2004年11月26日
No.34「薬剤添付文書記載の副作用が発症して患者失明。薬剤を投与した医師の過失を否定した高裁判決を、最高裁判所が破棄差戻。」

平成14年11月8日最高裁判所第二小法廷判決 (損害賠償請求事件)判例時報1809号30頁 (争点) 薬剤添付文書記載の副作用と疑われる過敏症状の発症が認められた患者に対して、医師が向精神薬を投与する場合の注意義務 (事案) 患者X(昭和42年生)は、Y1医師が開業し、妻のY2医師と2名で常勤する精...

2004年10月26日
選択の視点【No.32、33】

今回は、代替的治療法についての医師の説明義務が争点となった判決を2件ご紹介します。 No.32は、乳がんの手術(乳房切除)にあたり、当時医療水準として未確立であった乳房温存療法について医師の知る範囲で説明すべき義務があるとした最高裁判所判決(判例時報1769号56頁)です。その後この最高裁判決によっ...

2004年10月26日
No.33「患者が子宮温存の希望の有無を表明していない場合でも、平成3年当時の最善の治療法である子宮摘出手術だけでなく、子宮温存の代替的治療法の説明義務ありとした高裁判決」

平成14年9月27日福岡高等裁判所判決 (訟務月報49巻6号1666頁) (争点) 担当医師らの説明義務違反の有無 説明義務違反が認められる場合の慰謝料 (事案) 昭和32年生まれの女性患者X(既婚・女児2名出産)は、平成3年にC産婦人科医院で検診を受けたところ、子宮頸部の上皮内癌と診断され、国立Y...

2004年10月26日
No.32「乳がん手術にあたり、平成3年当時未確立の乳房温存療法についても医師の説明義務を認めた最高裁判決」

最高裁判所第三小法廷 平成13年11月27日判決(判例時報1769号56頁) (争点) 医師が乳がん患者に対して乳房切除術を行うにあたり、平成3年当時医療水準として未確立であった乳房温存療法についてまで選択可能な他の治療法として説明義務を負うか 説明義務を負う場合の説明義務の程度 (事案) 昭和23...

2004年9月30日
選択の視点【No.30、31】

今回は、交通事故と医療事故とが重なった場合についての、最高裁判所の判決(No.30)および、富山地方裁判所の判決(NO.31)をご紹介します。とりわけ、最高裁判所の判決(No.30)は判例として大きな意味を持っていると思われます。なお、No.30の判決紹介にあたり、最高裁判所のホームページや、判例時...

2004年9月30日
No.31「交通事故での入院中に被害者が死亡し、事故と医療過誤が競合した遺族の請求に対し、判決は病院の過失を否定し、交通事故加害者の損害賠償の範囲を限定した」

富山地方裁判所平成13年11月28日判決 損害賠償請求事件(判例タイムズ1133号178頁) (争点) 病院の過失の有無 賠償責任の範囲及び金額 (事案) 平成7年9月12日午前6時25分頃、A(男性、死亡時75歳)が、自宅前路上でY運転の自動車に衝突され、Aは同日T県立中央病院(T病院)に搬入され...

2004年9月30日
No.30「交通事故と医療過誤の競合事案についての最高裁判決」

H13年3月13日 最高裁判所第三小法廷判決 損害賠償請求事件(判例時報1747号87頁) (争点) 運転手の過失、被害者の過失、医師の過失、被害者両親の過失の有無 交通事故と医療過誤が競合し、運転行為と医療行為とが共同不法行為に該当する場合に、各不法行為者が責任を負うべき損害額を、被害者の被った損...

2004年8月25日
選択の視点【No.28、29】

今回は、未熟児網膜症事件の判決をご紹介して、「医療水準」に関する裁判所の考え方をみていきたいと思います。なお、未熟児網膜症事件に関しては、多数の訴訟が提起され、最高裁判所の判決も複数出ていますが、今回ご紹介するのは、そのうち、平成7年6月9日の最高裁判所判決(No.28)と、その判決によって差戻され...

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