医療判決紹介:最新記事

選択の視点【No.150、151】

今回は、病室内での転倒をめぐる裁判で、病院側の責任が否定された判決と、肯定された判決をそれぞれ1件ずつご紹介します。

No.150の事案では、転倒により骨折していることをレントゲン写真を見た医師が見落としたという過失は認められましたが、転倒についての病院側の責任が否定され、また、見落としにより患者に損害が発生したとはいえないとして、結論として病院の損害賠償責任は否定されました。

No.151の事案では、患者がいつどのような経緯で転倒したのかは判明しなかったのですが、それでも患者がナースコールをしなくなったのは、看護師がその直前に患者が一人で部屋に帰るのを容認したことに原因があるとして、病院側の責任を認めています。

両事案とも実務の参考になるかと存じます。

カテゴリ: 2009年9月 4日
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