2011年の記事一覧
- 2011年12月13日
- 選択の視点【No.204、205】
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今回は、精神科・精神神経科の診察に関する判決を2件ご紹介いたします。No.204は患者遺族の請求が一部認められ、No.205では、患者の請求が全く認められませんでした。 No.204の判決は、患者が従前通院して治療を受けていた病院と自殺する直前に入院した病院のそれぞれの責任について、連帯責任ではなく...
- 2011年12月13日
- No.205「精神神経科の医師が、患者に対し、「人格障害」であるとの病名を告知。これによりPTSD(外傷後ストレス障害)を発症したとする患者の請求を一部認めた控訴審を破棄し、医師の言動と患者の症状との間の相当因果関係を否定し、患者の請求を認めなかった最高裁判決」
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最高裁判所第三小法廷 平成23年4月26日判決 判例タイムズ1348号92頁 (争点) 医師の言動と患者の症状との間の因果関係の有無 (事案) X(昭和38年生まれの女性)は、看護師として勤務していたが、改めて大学の法学部に進学するため退職し、大学卒業後の29歳頃から11年間にわたり町役場に勤務して...
- 2011年12月13日
- No.204「精神病院に通院していた患者が他の精神病院に入院したが、入院の約5時間後の深夜に自殺。両病院の責任を認め、損害賠償の責任の範囲を別々に認めた高裁判決」
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東京高等裁判所 平成13年7月19日判決 判例タイムズ1107号266頁 (争点) Y1病院の責任 Y2病院の責任 (事案) A(自営業・30代男性)が、ひどい頭痛と肩こりのため、平成5年2月8日にY1社会福祉法人が経営するY1病院精神科を訪れた。Y1病院のH医師は、当初は神経症と診断し、これに即し...
- 2011年11月 4日
- 選択の視点【No.202、203】
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今回は、手術後に患者に生じた症状(No.202ではブドウ状球菌の繁殖、No.203では脊髄損傷)の原因について、具体的な特定がなされないまま(No.202では、A注射器具、B施術者の手指、C患者の注射部位のいずれかの消毒が不完全であったという選択的認定、No.203ではA手術機器の振動による脊髄損傷...
- 2011年11月 4日
- No.203「交通事故により後遺症を負った患者の症状が、市立病院での手術後に悪化。医師の過失を概括的に認定し、患者の損害賠償請求を認めた高裁判決」
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福岡高等裁判所 平成20年2月15日判決 判例タイムズ1284号267頁 (争点) 手術の際に脊髄を損傷させた過失を認定するにあたり、脊髄損傷の原因の具体的特定がどこまで必要か (事案) 交通事故の後遺症で四肢全体に重度の障害があったX(手術時68歳の鍼灸師の男性)が、Y市の開設するY病院において、...
- 2011年11月 4日
- No.202「産婦人科病院の医師が無痛分娩方法として麻酔注射をしたところ、分娩後の妊婦に硬膜外膿瘍および圧迫性脊髄炎が発症。麻酔注射の際の消毒の不完全につき過失を認定するにあたり、どの部分の消毒が不完全であったかを明示しなかった控訴審判決を維持した最高裁判決」
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最高裁判所第三小法廷 昭和39年7月28日判決 判例タイムズ165号78頁 (争点) 麻酔注射の際の消毒が不完全であるという過失の認定事実として、消毒が不完全な部分を確定しなければいけないか (事案) X(当時37歳の女性)は、昭和34年10月27日分娩のため、Y医師が経営するY婦人科病院(以下、「...
- 2011年10月 7日
- 選択の視点【No.200、201】
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今回は、幼児や乳児の患者が死亡した事案で、病院側の責任が否定された判決と認められた判決を1件ずつご紹介いたします。 両事案とも、解剖が実施されませんでした。 No.200の判決では、遺族側の主張に沿う内容の医師の鑑定書と証言がありましたが、裁判所は、これらが、遺族の陳述書に依拠して、診察に当たった医...
- 2011年10月 7日
- No.201「先天性の心臓疾患(ファロー四徴症)の患児が大学病院での手術後死亡。医師が動脈管閉鎖に対する適切な措置を怠ったとして、病院に損害賠償を命じた地裁判決」
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東京地方裁判所平成13年7月5日判決 判例タイムズ1131号217頁 (争点) 患児Aが死亡するに至った原因 医師の過失の有無 (事案) A(死亡当時4ヶ月の乳児)は、平成6年7月21日に学校法人Yが開設、経営するY大学医学部附属病院(Y病院)において出生(妊娠39週3日、出生時体重2195グラム)...
- 2011年10月 7日
- No.200「急性胃腸炎で大学病院を受診した外国人患児が急激な容態の悪化により死亡。脱水症状や、ショックなどに対する大学病院医師の過失を否定し、遺族の請求を棄却した地裁判決」
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東京地方裁判所 平成5年6月4日判決 判例時報1510号116頁 (争点) 脱水症状に対する治療に過失はあったか ショックに対する治療に過失はあったか (事案) A(B国籍の当時3歳の幼児。留学目的で昭和60年3月に来日した父親の後から、母親とともに同年11月に来日した)は、昭和61年5月16日(以...
- 2011年9月 7日
- 選択の視点【No.198、199】
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今回は、転送義務違反や、専門医への紹介義務違反が争点となり、結論としては患者の賠償請求が否定された最高裁判所の判決を2件ご紹介します。 No.198の判決紹介にあたっては、一審判決(東京地裁平成16年1月22日判決・判例タイムズ1155号131頁)及び控訴審判決(東京高裁平成17年1月18日判決・判...
- 2011年9月 7日
- No.199「下肢の骨接合術等後に合併症として左下肢深部静脈血栓症が発症し、後遺症も残った患者から医療法人社団に対する、適切な医療行為を受ける期待権の侵害を理由とする損害賠償請求を認めた高裁判決を破棄し、患者の請求を棄却した最高裁判決」
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最高裁判所第二小法廷平成23年2月25日判決 (判例時報2108号45頁/判例タイムズ1344号110頁) (争点) 期待権の侵害の有無 (事案) 大工の仕事をしていたXは、昭和63年10月29日、左脛骨高原骨折の傷害を負い、同年11月4日ころ、医療法人社団Y1が開設するY病院に入院し、整形外科医(...
- 2011年9月 7日
- No.198「拘置所に勾留中の男性患者が脳梗塞を発症。翌日転院したが、重大な後遺症が残る。速やかに転送しても後遺症が残らなかった相当程度の可能性の存在が証明されていないとし、転送義務違反を理由とする国家賠償請求を認めなかった最高裁判決」
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最高裁判所第一小法廷 平成17年12月8日判決(判例タイムズ1202号249頁) (争点) 転送義務違反を理由とする賠償責任の有無 (事案) X(当時51歳の男性)は、住居侵入罪で逮捕され、Y拘置所に勾留されていたが、平成13年(以下、同年度については省略)4月1日(日曜日)午前7時30分ころ、起床...
- 2011年8月 9日
- 選択の視点【No.196、197】
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今回は薬剤の取り違えと過剰投与に関する判決を一件ずつご紹介します。 No.196の事案では、都立病院の医師や都衛生局病院事業部の職員の行為について、国家賠償法の適用があるかどうかも争点となりました。国家賠償法1条1項は「国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて、故意又は過...
- 2011年8月 9日
- No.197「臨床3年目の医師が常用量の5倍のベナンバックスの投与を指示。3日連続で投与された入院患者が死亡。処方した医師と処方せんに従って調剤をした薬剤師、調剤監査を行った薬剤師の過失は認めたが、上級医である部長及び主治医代行医の過失は否定した地裁判決」
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東京地方裁判所平成23年2月10日判決 判例タイムズ1344号90頁 (争点) 上級医に過失があったか 薬剤師に過失があったか (事案) 患者A(事故当時66歳の男性)は平成9年6月、前立腺肥大・PSA高値のため泌尿器科に通院していた。 平成16年秋より、両頚部リンパ節腫大を自覚し、仕事のために滞在...
- 2011年8月 9日
- No.196「都立病院において、看護師が投与薬剤を取り違えて、患者が死亡。都に患者死亡に関する損害賠償の支払いと、死因解明及び説明義務違反、監督官庁としての助言義務違反に基づく慰謝料の支払いを命じ、院長と主治医に対して死因解明及び説明義務違反に基づく慰謝料の支払いを命じた地裁判決」
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東京地方裁判所 平成16年1月30日判決 判例タイムズ1194号243頁 (争点) 患者の死亡自体に関する東京都の義務違反の有無 患者死亡後の各被告らの行為に関する義務違反の有無 (事案) 患者A(本件事故当時58歳の女性)は、平成11年2月8日、慢性関節リウマチ治療のため、Y1医師が院長を務めるY...
- 2011年7月 8日
- 選択の視点【No.194、195】
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今回は、眼科手術について病院の損害賠償義務が認められた判決と否定された判決を1件ずつご紹介します。 No.194の判決では、医師の術中の過失と患者の術後の視力の低下に因果関係を認めた上で、患者の社会的地位(相当規模の売り上げの会社役員であること)、またそのことを病院側が認識していたことを考慮して、損...
- 2011年7月 8日
- No.195「黄斑円孔に対する硝子体手術を受けた患者に脈絡膜出血が生じ、視力が低下。結果の予見可能性も出血と視力低下との相当因果関係もないとして医師の過失を否定し、患者の請求を全て棄却した地裁判決」
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大阪地方裁判所 平成21年11月24日判決 判例タイムズ1316号210頁 (争点) 医師に手技上の過失はあったか 医師の過失と視力低下との間の因果関係 (事案) X(昭和22年7月生まれの男性)は、平成18年1月26日、A病院で両眼裂孔原性網膜剥離と診断され、その後、同病院で、水晶体乳化吸引術、眼...
- 2011年7月 8日
- No.194「大学病院で黄斑上膜手術を受けた患者に、術後、視力低下、頭痛などの症状が発生。術中の医師の過失を認め、大学病院側に賠償を命じた地裁判決」
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東京地方裁判所 平成18年7月28日判決 判例タイムズ1253号222頁 (争点) 医師に過失はあったか 転院の際の個室料負担額は損害に含まれるか 鍼灸、カイロプラクティック及び指圧費用は損害に含まれるか (事案) X(手術当時60代の男性、年商約530億円の会社の社長)は、平成4年ころから左眼の視...
- 2011年6月 3日
- 選択の視点【No.192、193】
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今回は手術に際しての麻酔管理の過失が認められた判決を2件ご紹介します。 No.192の事案では、裁判所は、「外科医師が外科手術に際し、麻酔管理を他の医師に委ねるのは、自己が手術に専従できるようにするためであり、特段の事情のない限り麻酔は外科手術の補助的手段である。麻酔担当医師は、術者である外科医師の...
- 2011年6月 3日
- No.193 「子宮筋腫摘出術を受けた患者が、脳機能障害により死亡。麻酔担当看護師及び執刀医の過失を認めて遺族への損害賠償を命じた地裁判決」
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東京地裁平成7年4月11日判決 判例時報1548号79頁 (争点) 患者Aの死因 B看護師の過失の有無 Y医師の過失の有無 (事案) 患者A(本件当時39歳の女性)は昭和52年5月22日、Y医師の開設するY産婦人科医院で第三子を出産したが、昭和60年11月29日、腹部腫瘤感を訴え再度来院し、超手拳大...
- 2011年6月 3日
- No.192 「胃切除術後の患者に脳神経障害が発生。麻酔医の過失が認定され、病院の使用者責任が認められたが、外科医の責任は否定された地裁判決」
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新潟地裁 平成6年5月26日判決 判例タイムズ872号263頁 (争点) 麻酔の管理に過失はあったか 担当外科医Y2医師に過失はあったか (事案) 患者A(昭和60年死亡時48歳の男性)は、農業に従事するかたわら村の農業協同組合に勤務していたが、昭和59年5月30日、労働福祉事業団(以下Y1)の経営...
- 2011年5月10日
- 選択の視点【No.190、191】
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今回は、自然医学療法を受けていた患者に対する損害賠償義務が認められた判決を2つご紹介いたします。 両事案とも、患者は、当該医師の自然医学療法に関する著書を読んで、受診をしています。そして、両事案とも、自然医学療法以外の治療をしなかったことについての責任は問いませんでしたが、No.190では説明義務違...
- 2011年5月10日
- No.191「自然医学療法を治療方針とする開業医の治療を受けていた慢性腎炎の患者の病状が急速に悪化。開業医に転医を推奨すべき義務があったとして損害賠償を命じた地裁判決」
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仙台地方裁判所平成13年2月13日判決 判例タイムズ1179号286頁 (争点) Yに薬物療法を実施する義務があったか Yに転医推奨義務があったか Yの過失とXの損害との因果関係 (事案) X(昭和43年生まれの男性)は平成6年5月、ひどい頭痛と倦怠感を感じたためT病院を受診したところ慢性糸球体腎炎...
- 2011年5月10日
- No.190「自然医学療法を治療方針とする開業医の診療を受けていた乳癌患者が死亡。患者の病状を把握した上で実施する自然医学療法の内容及び治療成績等について説明する義務を怠った点に医師の過失を認め、損害賠償を命じた地裁判決」
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東京地方裁判所平成12年3月27日判決 判例タイムズ1058号204頁 (争点) 社会通念上一般的ではないと考えられる特殊な治療法を実施する医師が負う義務 医師の過失と患者の死亡との因果関係 (事案) Y医師は患者本人の体質及び病状にあった食餌箋を処方し、患者はこれに従った規則正しい自宅療養をすると...
- 2011年4月11日
- 選択の視点【No.188、189】
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今回は、美容整形外科手術における説明義務違反が認められた判決を2件ご紹介します。 No.188の事案では、判決の別紙(これについては判例タイムズ等の掲載誌をご参照下さい)として「診療経過一覧表」及び「説明経過一覧表」が添付されており、「診療経過一覧表」には、「年月日」、「診療経過(入通院状況・主訴・...
- 2011年4月11日
- No.189「美容整形のための下顎骨切除手術につき医師の説明義務違反を認め、損害賠償請求を命じた地裁判決」
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東京地方裁判所平成13年7月26日判決 判例タイムズ1139号219頁 (争点) 下顎骨を削る手術についての説明義務違反があったか 下顎骨が過大に切除されたか オトガイ神経が損傷されたか (事案) X(手術当時54歳の女性)は、自分の頬の膨らみが気になるようになっていた折、Y医院を開設するY医師が輪...
- 2011年4月11日
- No.188「陰茎にシリコンボールを挿入する美容形成手術を受けた患者に変形の後遺症。術後の包帯の巻き方に関する医師の指導・説明義務違反を認め、患者の請求を一部認めた地裁判決」
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東京地方裁判所平成13年7月5日判決 判例タイムズ1089号228頁 (争点) 手術前の説明義務違反はあったか 医師自身が包帯を交換する義務はあったか 包帯の巻き方についての指導・説明義務違反はあったか (事案) Xは、平成11年(以下、同年については省略)1月7日、Y医師が経営するY美容外科に赴き...
- 2011年3月 9日
- 選択の視点【No.186、187】
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今回は、出産に関連して医師の責任が否定された判決を2件ご紹介します。 No.186の事案では、本文でご紹介した争点に加え、遺族からは、経膣分娩の実施にあたり、頚管切開を行ったことが多量の出血を生じた原因であり、止血措置を講じなかったという主張もなされましたが、裁判所は、行政解剖の結果によっても、頚管...
- 2011年3月 9日
- No.187「分娩に際し、クリステレル圧出法を実施したところ、4日後に子宮脱ないし子宮下垂を発症。医師の過失を否定し妊婦の請求を棄却した一審判決を維持し、患者の控訴を棄却した高裁判決」
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広島高等裁判所平成22年6月17日判決 判例タイムズ1333号214頁 (争点) 患者にクリステレル圧出法の適応はあったか クリステレル圧出法についての説明義務違反はあったか 医師に手技上の過失はあったか 手技と子宮脱発生との因果関係 (事案) Xは、分娩のためY医師が経営するY医院に入院し、Y医師...
- 2011年3月 9日
- No.186「胎児が死亡し、帝王切開ではなく経膣分娩で急速遂娩を行った後、妊婦がDICを原因とする出血性ショック及び多臓器不全によって死亡。市立病院の医師の対応に過失はないとし、遺族の請求を棄却した地裁判決」
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水戸地方裁判所土浦支部平成13年11月20日判決 判例タイムズ1185号 282頁 (争点) 医師は、患者が早剥を発症していることの診断を遅延し、患者に対し、早剥とこれに伴うDICの進行予防、症状改善のために必要な治療処置を怠った事実があったか 医師が急速遂娩の方法として、帝王切開によらずに経膣分娩...
- 2011年2月 3日
- 選択の視点【No.184、185】
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今回は、医師の経過観察義務違反が認められた判決を2件ご紹介します。 No.184の事案では、亡くなった患者は死亡当時69歳の女性でした。そして、逸失利益の算定にあたり、就労可能性があったとして、基礎収入を平成14年の賃金センサスをもとに年収を300万円と認め、就労可能年数を7年(ライプニッツ係数5....
- 2011年2月 3日
- No.185「自転車運転中に転倒・骨折し、救急搬送された患者が、入院中に骨折部位からの出血による血腫の増大により窒息死。医師の検査義務違反、経過観察義務違反を認め、遺族の請求を認めた地裁判決」
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前橋地方裁判所平成22年4月30日判決 判例時報2083号122頁 (争点) 医師に注意義務(過失)はあったか (事案) A(当時72歳の男性)は、平成17年(以下、同年については省略)4月9日午後2時40分ころ、自転車運転中の転倒事故により、左鎖骨骨折、左肋骨骨折等の傷害を負い、救急車でY社団法人...
- 2011年2月 3日
- No.184「内視鏡的逆行性膵胆管造影検査後、患者が急性膵炎を発症し3日後に死亡。市立病院の担当医師の経過観察義務違反を認め、遺族の請求を認容した地裁判決」
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長崎地方裁判所佐世保支部平成18年2月20日判決 判例タイムズ1243号235頁 (争点) 医師の経過観察義務違反等の有無 医師の過失と患者の死亡との間の因果関係の有無 (事案) 患者A(本件当時69歳の女性)は、平成14年(以下、同年については省略)8月3日17時ころ、胃の痛みのため、Y市が設置・...
- 2011年1月11日
- 選択の視点【No.182、183】
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今回は、患者に対する行動制限(抑制・身体拘束)に関連した判例を2件ご紹介いたします。 No.182は、術後せん妄による転落死にいたった患者の遺族から、患者について体幹・両上肢の抑制を実施すべきであったという主張が大学病院側に対してなされた事案です。 裁判所は、大学病院の「行動制限(抑制・拘束)に関す...
- 2011年1月11日
- No.183「入院中の高齢患者がせん妄の症状を発症して興奮状態となったところ、看護師らがミトンを用いてベッドに患者の身体を約2時間拘束。看護師らの行為を違法として損害賠償責任を認めた高裁判決を破棄し、患者の遺族の請求を全て棄却した最高裁判決」
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最高裁第三小法廷平成22年1月26日判決 判例タイムズ1317号109頁 (争点) 看護師らがAに対して行った身体抑制は違法か (事案) A(当時80歳の女性)は、平成15年(以下、平成15年内の日付については年を省略)6月20日以降、両側胸部痛を訴えてB病院整形外科に入院していたが、7月16日、入...
- 2011年1月11日
- No.182「大学病院入院中の患者が手術後に失踪し、転落死。術後せん妄による転落死についての病院側の予見義務を否定し、危険行動防止措置義務違反、捜索義務違反、家族への連絡義務違反、施設管理義務違反をいずれも否定し、遺族の請求を棄却した地裁判決」
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東京地裁平成21年9月15日判決 判例タイムズ1328号196頁 (争点) 病院の医療従事者らが患者が術後せん妄を発症して転落死することを予見できたか 病院の医療従事者らに患者の危険行動を防止するための措置をとる義務があったか 病院の医療従事者らに患者を捜索する義務についての違反はあったか 病院の医...
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