先日このコーナーで「医療施設のリスク対策」という冊子をご紹介しましたが、日本興亜損保は他にも「防火対策ガイドブック~病院~」という冊子を作成しています。
この冊子は、病院の経営者、防火管理に携わる安全担当の方々を対象に、防火対策の改善・推進を目指し、次のようなポイントからアドバイスを提供しています。
病院の防火管理の特徴
- 不特定多数が来院する
- 自力歩行が難しい患者も利用する
- 夜間の職員数が少ない
- 高層ビル化がすすんでいる
- 電気機器・火気の取扱いが多い
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防火対策のポイント
- 避難誘導、初期消火などの出火時の迅速な対応
- 夜間における人員の確保と緊急時体制の確立
- 出火防止、延焼防止などの管理体制の確立
つい先ごろ(2003年9月8日)のブリジストン栃木工場の火災では、その後の消防本部の立入検査で、一部火災報知器に不備が見つかっています。
そこで、今回はこの「防火対策ガイドブック」から「警報設備の維持管理のポイント」等をご紹介します。
自動火災報知設備
火災事例
- 自動火災報知設備の主ベル・地区ベルとも切っていたために、患者等が火災に気づいたときは、すでに急激に延焼していた。
- 自動火災報知設備が発砲しているのに、現場を確認しないでベルを停止したため、患者の避難誘導が遅れた。
チェックポイント
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また、病院に特有の対策として、同冊子の「入院患者管理のポイント」の部分も参考になると思われますので、以下に挙げます。
入院患者管理のポイント
避難対策では、病棟や避難区分に応じた避難計画を立てる必要があります。常に患者の入院や退院があり入院患者の構成も変わるため、その都度避難誘導体制を見直すことも必要です。
火災事例
- 重症患者など自力避難の困難な患者が多かったにもかかわらず、避難を考慮せずに入室させていたところ、火災発生の伝達が遅れたこともあり、避難誘導に支障が生じた。
チェックポイント
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上記のポイントを参考に、皆様の医療機関も改めて防火対策をチェックしてみてはいかがでしょうか。